海外FXでは、経済指標を狙ってトレードをする指標トレードをする方が多いです。
指標トレードは大きな利益が見込める反面、大きな損失を出すリスクがあるハイリスクハイリターンの取引と言えるでしょう。
本記事では、海外FXの指標トレードのやり方や注意点について詳しく解説していきます。
海外FXの指標トレードは大きな利益が見込める
そもそも指標トレードとは、各国の経済指標を狙ってトレードする方法です。
経済指標の発表時には、為替相場が大きく動く傾向にあります。
以下は、2023年8月23日のEUR/JPY5分足チャートです。
PMIという経済先行指標の発表が行われましたが、ユーロの売りが加速して大きく下落しました。
海外FXでは高いレバレッジがかけられるので、少しの証拠金でも大きな値幅を付けることで高い利益が狙えます。
指標発表の時間は決まっている
指標トレードの最も大きなメリットは、経済指標は発表される時間が決まっているという点です。
ネット上では、各証券会社により経済指標カレンダーが提供されています。
各経済指標カレンダーには、指標発表時だけではなく、指標の重要度も記載されています。
重要度が高い指標こそ為替相場も大きく動きやすいです。
指標時間は明確に決まっているので、ある程度時間を先読みしながらトレードの準備ができるメリットがあります。
海外FXの指標トレードで勝つ方法
続いて、海外FXの指標トレードで勝率を上げる方法を解説します。
指標トレードはハイリスク・ハイリターンの手法ですが、海外FX特有の制度を活かすことで勝率のアップが見込める取引です。
勝つためには、指標や各FX会社の特徴を理解した上で行う必要があると言えるでしょう。
海外FXの指標トレードで勝ちたい方は、ぜひ以下のポイントを意識してみてください。
相場変動の大きい指標に絞る
海外FXで経済指標トレードをする際は、相場変動の大きい指標に絞ることが重要です。
経済指標と一言で言っても、大きく動く指標と動かない指標があります。
動きの小さな指標では、大きな相場変動が起きにくくFXで利益を上げられる見込みが低いです。
同じGDPや政策金利の発表であったとしても、指標の内容には注意しましょう。
- GDP速報値→大きな変動になるケースが多い
- GDP改定値→相場変動が小さいケースが多い
- 政策金利発表→大きな変動になるケースが多い
- 政策金利議事要旨→相場変動が小さいケースが多い
指標の内容によって大きく異なるので、各指標の特徴はしっかり理解しておくことが重要です。
指標時の通貨選択は、指標発表の国に関連している通貨(米指標→米ドルとのペアなど)を狙うと良いでしょう。
指標発表後のトレンド相場を狙う
経済指標トレードでは、指標発表後の極端な値動きを狙う方が多いです。
しかし、指標発表後の急変動では以下のような懸念もあります。
- 約定できず取引チャンスを逃す可能性
- スプレッドが拡大して思うように利益が出ない
上記要因で負けてしまう可能性もありますが、指標発表直後ではなく、発表後にしばらく時間が経過した後のトレンドを狙うと効率が良いと言えるでしょう。
上チャートは、2023年6月2日に米国雇用統計が発表された際のUSD/JPY1分足チャートです。
- 指標発表直後でスプレッドが拡大しやしく約定しにくい
- 指標発表から1時間ほど経過し、トレンドが発生
①のポイントではスプレッド拡大や約定拒否の可能性があり、うまく利益が出せません。
また、相場を見ても分かるように急騰・急落を繰り返しているので、相場の方向性を掴むのが難しいです。
重要指標の発表後は②のようにトレンドを形成する傾向ですが、ある程度相場が落ち着いたタイミングであるため、スプレッドも狭く約定もしやすい環境で取引ができます。
急騰急落を狙った両建て
経済指標を狙って海外FXでの取引をするには、急騰急落を狙った両建ても有効です。
両建てとは、同じ通貨で買いと売りのポジションを両方保有する取引方法を指します。
先ほどの、USD/JPYでの雇用統計時の相場を例に見ていきましょう。
まずは、指標発表前の停滞した相場をチェックして、売りと買いの両方ポジションを持っておきましょう。
指標発表前は流動性低下によりスプレッドが拡大することもあるので、発表前から時間を空けるかスプレッドの確認をしておくことが重要です。
その後、相場が急騰・急落したタイミングで決済を行います。
- 急騰時→買いポジションの決済
- 急落時→売りポジションの決済
重要度の高い経済指標の発表後は、短期的に上下の大きな変動を見せる傾向にあります。
上下に動いたタイミングで各ポジションを決済することで、二重で利益を得られる可能性があるのです。
また、仮に指標発表後すぐトレンドが出たとしても、両建てをしていることから大きな損失は出ません。
両建ては同一口座内のみ可能で、複数口座や複数業者間では認められていないケースもあるので、各FX会社のルールを良くチェックしておきましょう。
指標トレードは海外FXの業者選びが重要
海外FXで経済指標を狙ったトレードをする際は、海外FXの業者選びが重要になります。
海外FXは業者によってスペックが大きく異なりますが、指標トレードに向いていない会社もあるので注意しましょう。
- 通常時のスプレッドが広い会社
- スプレッドが広がりやすい会社
- 約定力の低い会社
上記のようなスペックの会社では、指標トレードでうまく利益を出すことができないです。
通常スプレッドが広く広がりやすい会社では、指標時に莫大なスプレッドが付くケースがあります。
また、約定力が低いと不利な位置で約定されやすく、相場変動の大きい指標時では不利になってしまうのです。
基本的には、スキャルピングに特化している会社が適していると言えるでしょう。
海外FX業者ごとの指標トレード禁止行為に注意
海外FX業者の一部では、指標トレードを禁止している会社があります。
以下のような禁止事項には注意しましょう。
禁止行為一覧 | 詳細 |
---|---|
指標トレード | 指標時を狙って中心的にトレードすること。 |
指標時のハイレバトレード | 経済指標を狙って高いレバレッジでトレードすること。サーバーへの負荷をかけた取引とみなされる。 |
指標時の高速スキャルピング | 指標発表時にツールなどを使用して高速スキャルピングを行うこと。 |
指標時の複数業者間両建て | 経済指標を狙って複数業者・複数会社間での両建てを行うこと。ゼロカットの悪用とみなされる。 |
アービトラージ | 指標時にレート遅延や価格のゆがみを狙って取引すること。 |
中には、経済指標だけを積極的に狙うこと自体を禁止している会社もあります。
指標トレードで禁止されている行為は、各海外FX業者によって異なるので注意してください。
仮に、指標トレードで勝てる方であっても、禁止行為に抵触すると口座凍結や利益没収の要因になってしまいます。
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